重度の出っ歯はインビザラインができない？

上の歯が下の歯よりも突き出ている状態を「出っ歯」といいます。専門用語で上顎前突(じょうがくぜんとつ)。上顎前突(じょうがくぜんとつ)には、「上あごの骨が大きくて前に出ている」、「下あごの骨が小さく引っ込んでいる」、「あごの骨には問題ないけれども歯だけが突き出ている」の3つのタイプがあります。出っ歯は口呼吸になりやすく、かみ合わせが悪いのが特徴です。見た目を気にして矯正する人も多いのではないでしょうか。
参照元：つだぬま矯正歯科（https://www.tsudanuma-kyosei.com/teeth/projecting_teeth/）

出っ歯の原因は、遺伝、鼻の病気や子どもの頃の指しゃぶりやおしゃぶりなどが考えられます。鼻に病気をかかえていると、鼻呼吸が上手にできなくなり口呼吸になります。口を開けた状態でいると、前歯が唇で押さえられなくなり、上あごが出てくるようです。

上下の歯が上手くかみ合わないので、物が飲み込みにくく、前歯の間に下を押し込んで飲み込まなければなりません。この状態が続くと悪いクセがつき上顎前突(じょうがくぜんとつ)の状態がひどくなるのです。軽度であればインビザライン治療は可能ですが、重度になると難しいとされています。

歯並びを矯正することはできますが、重度の場合、インビザラインは難しいとされています。なぜなら、インビザラインは金属やワイヤーを使用せず、取り外しができる透明なマウスピースで矯正する方法だからです。ワイヤーでがっちり固定していない方法なので、これがインビザラインのみで出っ歯を治療するのが難しいとされる理由とされています。

歯の傾斜による出っ歯の場合、インビザラインが対応可能なことも。骨格的に大幅に上の歯が前に出ている重度の出っ歯の場合は、インビザラインだけではなく、ワイヤー矯正や外科矯正との併用が必要になってくるといわれています。

インビザラインで出っ歯が治らない理由はこんなところにも。それは歴史の浅さです。日本でワイヤー矯正が始まったのは1950年頃。インビザラインは2006年（※）です。参照元を見るに、ワイヤー治療に比べると短いことがわかります。しかし、現在では症例も増えてきているため、症状によっては治すこともできるようです。

※参照元：hanaravi歯科矯正blog（https://www.hanaravi.jp/blog/archives/2289）

重度の場合は、骨の位置を整える必要があるため、インビザラインのみの治療は難しいといわれています。そのため、医師からワイヤー矯正と外科手術の併用を勧められることがあるようです。

インビザラインで抜歯をして治療する方法もあります。方法は、抜歯した部分にできる隙間を使って出ている歯を中に入れて治していくというもの。抜歯する歯は、前歯から奥に数えて4番目。最初の丸い歯になります。理由は、ここに隙間を作ると歯全体の移動量が少ないからです。

インビザラインで出っ歯を治療する期間は、歯の状態によって異なりますが、だいたい2～3年だとされています。マウスピース矯正、ワイヤー矯正とも治療期間に大きな違いはないようです。

※参照元：hanaravi歯科矯正blog（https://www.hanaravi.jp/blog/archives/2289）

出っ歯でもインビザラインは可能ですが、それぞれの状態によって、ワイヤー矯正や矯正治療と外科手術の併用が必要となります。患者自身が判断するのは難しいので、矯正治療に詳しい歯科クリニックの医師に相談してください。クリニック選びも重要。カウンセリングを丁寧に行っている歯科クリニックを選ぶと、信頼して治療を任せることができるでしょう。