叢生の症状がひどいとインビザラインができない？

叢生（そうせい）とは、歯が重なり合ってデコボコになって生えている歯並びのことです。乱ぐい歯と呼ばれる場合もあります。八重歯も叢生の一種です。

日本ではチャームポイントとして捉えられることも多いものの、欧米において叢生は周囲に良い印象を与えないため、早期に矯正することがほとんどです。最近では日本でもコンプレックスとして捉える方も増えています。また、叢生は歯が重なり合っているため、歯ブラシが当たらず、虫歯や歯周病などの原因になる場合があり、口内のトラブルを引き起こしやすい傾向があります。

叢生が生じる原因は、アゴの大きさと歯の大きさのバランスがとれていないことです。アゴのサイズが小さいにもかかわらず、大きな歯が生えてくると、その歯が生えるスペースがないため、歯は位置をずらして無理やり生えてこようとします。そうすると、歯列がデコボコにずれてしまうのです。

アゴと歯のバランスが悪くなる原因は、遺伝などの先天的なものから、指しゃぶりや舌を噛むなどの成長期の悪習慣でアゴの成長が遅れたことによる後天的な原因が考えられます。

また、早いタイミングで乳歯が抜け永久歯がうまく生えてこなかった場合なども叢生の原因の1つです。これは、乳歯が抜け、次の永久歯が生えてくるまでに、周りの永久歯が抜けたスペースに少しずつ移動。その結果、まだ生えてきていない永久歯のスペースがせまくなり、本来の歯列からずれた場所に歯が生えたためです。

インビザライン矯正は、マウスピースを使用して歯並びを整えていく治療法です。結論を言うと、叢生の症状がひどい方は、マウスピースによるインビザライン矯正は難しいケースが大きいでしょう。

インビザライン矯正は、ワイヤー矯正と比べると矯正力が弱い治療です。歯を移動させる距離が長いとインビザライン矯正のみでは難しいとされています。

叢生は、歯の生えてくるスペースがなかったため、デコボコに歯が生えている状態です。そのため、重度の叢生の方は、正しい歯の位置にスペースを作るために抜歯をする必要があります。抜歯をすると、歯の移動距離が長くなることから、重度の場合はインビザライン矯正だけでは治療できない可能性が高いでしょう。

重度の叢生の方は、インビザライン矯正のみではなく、ワイヤー矯正と併用して治療を進めていくと歯並びを整えられる可能性があります。ワイヤー矯正は、歯を移動させる治療に向いているので、抜歯によって歯の移動距離が長くなる場合でも治療が可能です。

インビザライン矯正で対応可能なところまで歯を移動させ、そのあとにワイヤー矯正をします。そうすると、ワイヤーをつけている期間を短くできるうえに、比較的早く歯並びを整えられるでしょう。

叢生は、アゴの大きさに対しての歯の大きさがあってないことにより、歯がデコボコに生えている歯並びです。遺伝や成長期の悪習慣などが原因で、歯の大きさとアゴの大きさのバランスが悪くなり、叢生が生じます。

重度の叢生の方は、インビザライン矯正だけでは難しいかもしれません。ワイヤー矯正との併用を提案される可能性があります。

叢生だとすべてのケースでインビザライン矯正ができないということではありません。矯正方法には個人差があるので、自分に合う矯正方法がどのような方法かをクリニックに相談してください。きれいな歯並びを目指したい方は、カウンセリングを丁寧に行っているクリニックを選ぶことが大切です。